先生、あのね____
「りゅーたせんせい!」
今年受験生になる私。私はそんな龍太先生のことが好きだ。
「お前また職員室来たんかよ!早よ勉強しろよな〜!今年受験生っていう自覚あるんか??」
「あるわ!あたしだって!ってか龍太先生こそ暇なんちゃうん??」
「あほ!俺は仕事に追われとるんや!早よ帰って勉強しろよ〜!」
そう龍太先生に冷たくあしらわれ、帰路につく。
家に着き、机に向かって勉強を始める。でも頭の中は龍太先生のことばかり。
「そうや!明日龍太先生に勉強教えてもらおーっと!」
そう思い、次の日学校に向かった。
「龍太先生!勉強教えてくれへん??」
「お、お前からそんな言葉出てくると思わんかったわー」「えっ、あたし受験生やもーん」
「こないだまで散々勉強してへんかったくせに〜」
龍太先生に色々言われながらも勉強を教えてもらっていた。
「ここは〜こうなるから〜ってお前全然聞いてへんやんけ、俺の顔に答え書いてへんぞ?」
「えっ、あたしそんなに先生の顔見てた?」
「見とったわ!早よ続きやれって〜」
そう言われ問題を解き続ける。
本当はかっこいい龍太先生の横顔に見惚れていたなんて口が裂けても言えない___。
「龍太先生ありがとう!めっちゃ賢くなった気分( 笑 )」
「俺の教え方が上手いからやな」
「またそうやって言うやん〜!!じゃあ、あたし帰るな!」
「待て!暗いから送るわ」
「え?いいの??先生忙しくない??」
「大丈夫やって、お前が1人で帰る方がよっぽど心配やわ」
「え、ありがとう〜!」
2人で私の家に向かう。
「先生、ありがとう!もう帰れるし大丈夫」
「そうか、気をつけて帰るんやで、また教えて欲しいところあったらいつでも言ってな」
そう言って笑顔で私の頭をポンポンと撫でてくれた_____。
優しい先生にキュンとした1日だった__。